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あなたの"愛犬理解力"を高めるヒント集
こんなに違う! …人と犬の身体構造&感覚機能…
あなたは愛犬の身体構造や感覚機能についての知識を、どれだけ持っているだろう?
飼い方、しつけ方、遊び方まで、ちまたにはさまざまなマニュアル本があふれているけれど、あなたと愛犬との毎日をマニュアル化された解説にゆだねることはできません。大切なのは、"あなた自身と愛犬"の毎日の観察と、そして愛犬(=犬族)についての正確な知識です!
ここには犬の身体と感覚に関する情報をピックアップしました。あなたが愛犬への理解をさらに深めるヒントとして、ご活用ください。
*ご存知のように、犬には100種を超える犬種があり、大きさもスタイル、性格等のタイプもさまざまで、ここではとても犬種別には紹介できません。特定化する、あるいは犬族の共通点としての解説にとどまることをご了承ください。
監修*安川明男(西荻動物病院院長)
参考資料*最新犬種スタンダード図鑑ビジュアル版(学研)/犬種大図鑑(ペットライフ社)/イラストでみる犬の病気(講談社)/イラストでみる犬学(講談社)/DOGS犬の行進曲(世界文化社)/「パートナー・犬」(KCジャパン会報)/各種HPなど
=第1章=犬の身体構造を学ぼう=
■犬の歩行と腕&脚■
直立して2本の足(後肢)で体重を支えている人間と違って、犬は四つ足で動いています。しかも後肢が支えている体重は30%程度。約70%の重さは前肢にかかっている! だから人間とはさまざまな違いがあるのです。
1)犬は肘から肩にかけての上腕の筋肉が、非常に発達しています。

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2)人間の歩行には"腸腰筋"がとても大切ですが、犬の場合は退化していると言うか、初めからないか小さかったまま…人のように発達してはいません!

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3)犬には鎖骨がないので、前肢(=腕)を人のようにグルッと回すことができません。そして前後にスムーズに動いて、走るのに余分な力を使わない構造……だから長距離走っても人間よりもずっと疲れにくいのです。

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■犬の呼吸と心臓、肺■
愛犬の身体の、胸からお腹にかけてを見てください。スタンダードによく "深い胸"と表現されますが、くびれた腹部に比べてアンバランスなほど、大きな胸骨を持っています。
1)胸部の、胸骨と肋骨に被われた中には、大型犬の場合ですと約3億個の肺気胞があり、その表面積は約130u。人間=50〜60uの倍以上にも及びます。

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2)犬の呼吸数は通常、毎分16〜20回ほどしかありません。なのにどうして、こんなに大きな肺が必要なのか? 実は必要に応じて…例えば全速力で走るときなど呼吸がどんどん増え、なんと340回以上にも上る! こんなときにも十分に対応できるサイズなのです。(このときの呼吸法『浅式呼吸』については、次項目■体温と汗■を参照)

3)ちなみに心臓も、犬は人の約4倍(対体重比)というビッグサイズです。そしてこの大きな心臓と肺によって、全速力で走ったときに十分な血液と酸素とを補充できます。犬は「走る」ことにしっかり適応した心肺機能を備えているのです!

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■体温と汗■
犬の体温は38度前後…人間よりも高く、ふれた手に温かさが伝わります。でも犬は身体からは汗をかくことができません。
1)犬の身体には汗腺がほとんどないので、汗もほとんどかくことがありません。汗腺は、パッド(足の裏)と鼻鏡だけにあると考えられます。

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2)では、暑いときや運動して体温が上昇したときに、犬はどのように体温調節をしているのでしょう? 犬は『浅速呼吸』という特別な呼吸法に切り替えることで体温の上昇を防いでいます。

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3)『浅速呼吸』とは文字通り、鼻から吸い込んだ空気を喉を通して、口から出す浅い呼吸のことです。これをひっきりなしにくり返しながら、口内の粘膜や舌から水分を蒸発させて熱を下げるのです。もちろんこの場合も、吸気の一部は肺に到達するのですが、そのほとんどは「喉を通って口から吐く」が繰り返されます。

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■歯と口、喉■
犬の歯は、門歯(上下各6本)、犬歯(各2本)、臼歯(上12本下14本)=合計42本。人間の32本より10本もたくさんの歯を持っています。でもその働きは??
1)愛犬の口の中をのぞくと、左右上下にひと際目立つ、ナイフのように尖って見える歯があります。これがいわゆる牙=犬歯です。

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2)犬の場合、"臼歯"とは名ばかり。噛み合わせたてっぺんが尖っていて、人間の平らな臼歯のように食べ物をすりつぶすことはできません! 食べ物を砕いたり引き裂いたりする歯なのです。

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3)食べ物を砕き引き裂いたら、そのまま丸呑み…これが犬の食べ方で、オオカミが肉の塊を丸呑みする食べ方と同じです。

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4)犬の口は、敵と戦う(牙を持つ)、物をつかむ・振り回す、ちぎる・砕く等…つまりは人間の手と、同じような役割を兼ねているのです。

5)犬の口は大きく、唾液がたっぷり分泌されます。食道も弾力性に富み広がりやすく、頬や首の皮膚も、ひっぱってみるとピロ〜ンと柔らかくてのびやすい。これらは全て、肉の塊を丸呑みし、通過させるために適した構造なのです。

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■消化器■
外側からは見ることができない胃や腸も、かつては肉食、現代は雑食という犬の食生活を反映した構造になっています。
1)犬の胃袋は、いわばジャンボサイズ"冷蔵庫"。なんと約1週間分の食べ物が入る大きさまで広がります。きっと野生時代は、たっぷり食べた後は1週間くらい絶食ということもよくあることだったのでしょう。

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2)犬の胃液(胃で分泌される消化液)は、人間に比べて酸が強く、これで食べた物を消毒する効果があります。犬は多少腐った物を食べても簡単に中毒しない…というわけですね。

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3)腸の長さは、体長のおよそ5〜7倍。草食の牛や羊が20倍に比べてグンと短いのは、これもかつて、繊維の少ない肉を中心とする食生活だった名残りです。

4)人間では小さく退化している盲腸ですが、犬にはしっかり盲腸が備わっていて、消化を助けています。

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=第2章=犬の五感の不思議=
■犬の嗅覚■
クンクンと地面に鼻をつけて追跡するイヌの姿は、もうマンガやアニメでもお馴染みのシーン。

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犬のトレードマークとも言えるこの超能力=嗅覚(鼻)は、さまざまな研究者が「人の数百万倍!」という実験結果を出しています。
その超能力を解剖すると…?!
1)まず第一に、鼻のポジション。犬の突き出た口の上にあって(しかもぬれた鼻で!)、その正面に鼻孔が位置しています。これは匂いが流れてくる方向をキャッチしやすく、人間よりもずっとたくさんの匂いを収集して鼻の奥に送り込みます!

2)人も犬も鼻の奥にある"嗅上皮"という粘膜のヒダで匂いを感知しますが、その表面積は人:4〜5cm² に対して、犬(シェパードの場合)は200cm² という広さを持っているのです!

3)そして「嗅細胞」という嗅いの神経細胞は、長い繊毛を多数持ち、非常に感度が高い。嗅細胞の数も、人の500万個に比べて40倍以上・2億2000万〜30億万個(シェパードの場合)あります!

4)犬の口の上側部分には、「鋤鼻器」という特別の臭覚器官があります。ここではもっぱら、性的な匂いをキャッチ。性的な匂いは、他の匂いとは別のルートで嗅ぎ分けているのです。

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■犬の聴覚■
寝ているはずの愛犬なのに、音をたてると耳がピクピクッと動くのを見たことあるでしょう? 犬の聴覚は寝ているときも休みなく働いています。そうして野生時代は生死を分ける音を聞き分け、今は深夜の飼い主の帰宅をいち早くキャッチして出迎えてくれる、うれしい耳力です!
1)立ち耳の犬は、耳介を音の方に向けて、非常に効率よく音を集めます。と同時に一瞬の間に、音の方向を正確に識別。その方向は32〜36方向と、人の16方向よりずっと細やかに聞き分けているのです。

2)犬の聴力を数値で表現することは難しいのですが、愛犬家はよく「犬が自分の自動車の音を聞き分けている」と、驚きます。エンジン音の微妙な違いを聞き分ける能力を、犬は持っているのです。

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3)周波数で表すと、人の耳に聞こえる音はおよそ16〜2万Hz(ヘルツ)で、犬は65〜5万Hzです。「犬笛」はおよそ3万Hzに作られているので、犬に聞こえても人間には聞こえないのです。

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■犬の視覚■
臭覚や聴覚に比べて、犬の視覚は人間よりも劣ってる…と、よく言われます。でもその構造をよく見ると、人間と違った分野をカバーして、犬の生活に便利なようにできていることが分ります。
1)まず最初に、犬の目の水晶体(レンズ)を見てみましょう。厚みは人間の2倍もあって、遠近調節(レンズの厚みを変化させる)機能は人間の15〜25%程度しかありません。これでは100mも離れると、像がぼやけてしまう…いわゆる『近視像』を結んでいることが、検眼鏡によって確認されています。それで「犬は近視だ」と言われるわけです。

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2)次に当たり前のように思えることですが、人間は2つの目で見たもので1つの像を作っています。目の後の神経集合部分で左右が100%交叉しているのです。が、犬は、この交叉が75%で、残り25%では単眼で見たままの像を脳に送っている。100%『両眼視』の人間には経験できない、『単眼視』という見方を、犬は4分の1だけ活用しているのです。

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3)人間の網膜には明るいところで働く視細胞『錐体』と暗いところで働く視細胞『桿体』が1対1の割合で備わっています。が、犬は1対13〜15で、『錐体』の数が極めて少ない。『錐体』は感度が低く明るいところでしか感応しませんが、色や細部の識別します。ですからこの細胞が少ない犬は、人間のように明確に色を判断できないというわけ。「犬は色盲である」とか「若干の色だけ見分けられる」などと言われるのは、このためです。

4)しかし、わずかな光に感応する(ただし細やかな鑑別能力は低い)『桿体』は、人間よりも圧倒的に多いことに注目!! 犬は、明け方などのうす暗がりで狩りをするのに役立つ視細胞を、たくさん持っているのです。

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5)さらに犬の眼底にはタペタム(照膜)という反射膜があり、網膜を通過した光がこれによって再び網膜に反射するしくみになっています。この膜が、暗い場所での視力をより高めてくれるのです。

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6)人間の場合は『死角』などと言われますが、犬には『盲帯』という、両眼視できない部分があります。犬の鼻先30cmほどのゾーンです。くれぐれも、盲帯ゾーンには突然手を出したりしないように!

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7)この他にも、犬の眼は人間との違いがたくさんあります。例えば目頭の内側には、涙を分泌し拡散させる『瞬膜』という保護膜があります。またあまり知られていませんが、『眼球後引筋』という眼球を奥の方に引っ込める筋肉が今も残されています。かつて狩りをしていた時代には、眼球を引っ込めてイバラや小枝などから眼を守ったのでしょう。パグやチワワ、チンなど、眼が突出している犬ほど、この筋肉が強く残っているようです。

8)犬の涙の量は、人間の約5倍。でも悲しくて泣くことはありません。感情的な刺激で反射的に涙を流すというシステムが、犬にはないからです。もしも愛犬が涙を流していたら、それは角膜炎、結膜炎、あるいは瞼の病気です。すぐ、獣医師に見てもらいしょう。

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■犬の味覚■
「わが愛犬は、食いしん坊」「飼い主に似てグルメです」…愛犬家同士、よくこんな話で盛り上がります。確かに犬は、食べ物への好奇心が旺盛!でも味覚や舌の構造を調べてみると??
1)実は犬のように嗅覚の優れた動物は、一般に味覚が弱いもので、犬の舌に点在する『味蕾』の数は2000個以下。人間(6000〜9000個)の5分の1くらいしかありません。犬はまず、食べ物の匂いでおいしさや安全性を判断します。

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2)とはいえ犬は舌には、つけ根の部分を中心に1000数百個の『味蕾』があり、これによって、甘い、辛い、酸っぱい、苦いなどの多くの味覚を感知します。なかでも果糖、乳糖など甘みを受ける味蕾は最も多い…「犬は甘党!?」と言われる所以です。

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3)犬もネコも、初めて食べる物への好奇心が非常に強いことが、食いしん坊に思える原因かもしれません。ただし1度食べて不快な症状を経験すると、『味覚回避』(=2度とその食べ物を口にしなくなる)という拒否反応を示します。自然界で食料の少ないときに生き延びる術を、犬は今も残しているのです。

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■犬の触覚■
愛犬とのスキンシップは、飼い主の醍醐味! たいていの犬はなでられるとうれしそうに身体を預けてくれます。
1)犬は飼い主になでられるのが大好き。特に犬が喜ぶのは、@後頭部から背中にかけて A首から胸にかけて B頬から耳の付け根にかけて…など。こうした部位のスキンシップは、ご褒美としても活用できます!

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2)といっても、触れあいにもルールがあることは、愛犬家ならご存知ですよね。例えば、身体の先端部分には神経が集中しています。鼻先、足の先、尾の先などに突然触ったら、犬は驚き嫌がるのは当然です。

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3)ちなみに唇、舌、鼻など皮膚粘膜が露出した部位は、熱にも弱く、デリケートです。また顔面に生えているひげには、いわゆる触覚としての機能は確認されてません。

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