
■ 2014年 年の瀬号もくじ

豆柴の明日に向かって今できること
国際豆柴普及連絡協議会会長 三村 正
平成20年11月の豆柴公認から6年が経過し、豆柴は今、国内外からもっとも注目を集めている犬種となっています。豆柴人気は着実に愛犬家の間に広がり、社会に定着しつつあります。韓国をはじめ、中国やアメリカのAKCの国際審査員の間でも話題となり、海外でも豆柴への関心は急速に高まっています。21世紀に日本が世界に発信する初めての、輝かしい未来を背負った希望の犬種なのです。しかし、市場でも唯一安定した価格を維持している人気犬種でありながら、豆柴を認知しないとする犬種団体からは何かと攻撃の的になっています。登録規定の複雑さや、成犬になって規定のサイズを超えて大きくならないかなど、KCジャパンの豆柴ブリーダーは、純化固定を進めている新犬種ならではの厳しいハードルを一つひとつクリアしていかなくてはなりません。市場と社会、そしてブリーダーへ向けて、当協会は豆柴の社会的認知と信頼性獲得に向けた実質的な施策を実行します。
そのための第一歩として、血統書裏面には、純化固定のため豆柴として繁殖する犬は全犬認定審査合格の必要性などの記載があります。豆柴市場出荷や販売・譲渡に際しては必ず血統書を一緒に付けて犬種が豆柴であることを証明しましょう。豆柴認定合格証はその個体が豆柴の規定のサイズ内である証明であり、血統書記載犬種が柴犬でも認定合格証は発行されますが認定合格犬の子でも犬種が柴犬ならば豆柴や豆柴の子など紛らわしい言い方で販売や譲渡はせず、記載犬種の柴犬であることを正確に伝えてください。まして他団体の柴犬の血統書に認定合格証を付けて豆柴と称して販売や譲渡した場合は詐欺です。市場出荷時にKCジャパンの犬種豆柴の血統書添付の無い犬は販売しないように市場に申し入れます。市場出荷や販売・譲渡までには血統申請の時間は十分にあり、できない言い訳は斟酌しません。これはすぐにでも実行してください。
次の段階として、一向に進まないマイクロチップ装着については、生後1年経過後に受ける豆柴認定審査までに装着を義務化します。規定の施行を猶予期間1年後とし、平成28年1月1日以降の認定審査時にはマイクロチップ番号も登録義務化とします。できる事ならば、犬種豆柴は誕生した子犬の販売前に装着が望ましいのです。
厳しいようですが、このような信頼性を高める具体的な施策とそれを遂行する努力こそが、トラブルを防ぐ最善の策であり、豆柴の信頼を勝ち取り世界に羽ばたく犬種とすることを可能にしてゆくのです。市場関係者、豆柴ブリーダーの皆様のご協力をお願いします。
|