PART1 (24) 犬と楽しく外出しましょう

PART1(24)クレートから犬が勝手に飛び出さないコツ

1.まず家の中で、練習します
犬をクレートに入れて車で運ぼうとしても、初めての犬は抵抗したり吠えたりして、なかなかうまくできないものです。また入ることは入ったけれど、出そうとすると飛び出さんかのような勢いで扉を押したりします。これではとても危険です。ですから本番前に、家の中でクレートの出入りの練習をして、完璧になったらドライブで活用しましょう。

2.フードを使って、犬をクレートの中へと入れます
無理やり犬をクレートの中へ入れると、次からは抵抗して入らなくなります。ですから、画像のように犬の好きな食べ物でつって、クレートの中へと犬が自然に入っていくように仕向け、時間をかけてクレートの中へ入る練習をします。

(1)犬にリードをつけて、食べ物を見せながら「ほらソラちゃん、おいしい食べ物が中に入っているよ」とクレートの奥へと食べ物を置きます。

(2)「わあ~、ほんと。うまそうな食べ物だ」。ソラちゃんがみずからクレートに入っていきました。犬がクレートに入りやすいように、リードはゆるめておいてね。

(3)ソラちゃんがクレートの中の食べ物を食べている間に、再び食べ物を用意して、ソラちゃんが扉のほうへと体を向けたら、すかさず用意した食べ物をクレートの中で食べさせます。

(4)食べている間に、リードをはずします。

(5)静かに扉を閉めます。このときフードをつめた噛むおもちゃを中に入れてやると、犬がクレート内でおとなしくしていることが多いものです。

(6)静かに布をかぶせます。この状態で最初は5秒だけクレートの中でいることを練習します。毎日少しづつ時間をのばして、クレートの中でおとなしくしていることを練習します。

3.「いいよ」と言われるまで、クレートの中から勝手に飛び出さない教え方
「いいよ」と言われるまで、たとえクレートの扉が開いていてもおとなしくクレートの中でいられるように犬に教えると、犬の安全を守ってやれ、あなたも落ち着いて行動ができます。

すぐに犬にリードがつけられるよう、あらかじめ手にリードを持ちながら行います。
まず扉に手をかけます。このとき犬が扉に手や鼻先をくっつけるなどの行動をするようなら、扉にかけた手を扉からはずします。しばらく犬が落ち着くのを待ちます。落ち着いたら再度挑戦します。扉に手をかけても、犬が扉に触らなくなるまで、無言で繰り返します。(1)

(2)扉に手をかけても、犬が扉に触らなくなったら、次は扉を少しだけ、開けてみます。犬が手や鼻先で扉に触れるようなら、すぐに扉を閉めて、(1)に戻ります。

(3)扉を少しづつ開け、このとき犬が顔を出そうとするしぐさをしたら、すぐに扉をしめて(1)に戻ります。こうして少しづつ犬が出られる程度まで扉を開けても、犬がクレート内にとどまっていることを(勝手に飛び出さない)、扉の開け閉めのタイミングで教えていきます。

(3)扉を少しづつ開け、このとき犬が顔を出そうとするしぐさをしたら、すぐに扉をしめて(1)に戻ります。こうして少しづつ犬が出られる程度まで扉を開けても、犬がクレート内にとどまっていることを(勝手に飛び出さない)、扉の開け閉めのタイミングで教えていきます。

(4)扉を完全に開いても勝手に飛び出さない状態になったら、リードをつけます。このとき勝手に飛び出そうとしたら、無言のままリードをはずし、すぐに扉をしめます。(3)に戻ってやり直して、リードをつけても(扉が開いている状態)、クレート内にとどまっていられるまで、何度も黙って(3)からやり直します。

(5)クレートの扉が全開し、しかもリードがついた状態でも犬がおとなしくクレート内にいるようになったら、「いいよ」とクレートから出ても良い合図を言いながら、犬をクレートから出します。これができるようになったら、練習はおしまい。ドライブに行きましょう!

4.クレートの選び方のコツ
クレートにはさまざまな種類が販売されています。ここでは選び方の基本的なコツをご紹介します。

(1) サイズはジャストフィットが理想
クレートの奥行きのサイズは、犬がふせをした姿になっても前足と後ろ足がクレート内でおさまる程度のジャストフィットが理想です。それより狭いと犬にはきゅうくつだし、広ろすぎると中が不安定で居心地が悪く、また排泄のそそうもしやすくなります。

クレートの高さの理想は、立った状態で犬の頭がクレートの天井にぶつからないほどの高さが理想です。画像のソラちゃんのクレートは、ソラちゃんには天井が低く、長時間ドライブには向きません。

(2)扉は左右に開閉できるのが使いやすい
小型犬のものだとしても、扉は衝撃ではずれない、頑丈なものが安全でおすすめです。また左右の開閉ができる扉だと、どの位置にクレートをおいても不便が少なく、簡単に短時間でクレートの「出入り」を扉の開閉のタイミングで教えるときに便利です。

(3) クレートの上は閉じているほうが、安心
画像のようにクレートの天井部分が外から見えるものは、犬をクレート内で落ち着かせるには、このままでは難しいでしょう。このタイプを利用する人は、必ず布をかぶせてあげましょう。

5.クレート内を快適に過ごすグッズの色々
(1)クレート内でたいくつさせない、吠えさせないためのグッズの色々。
噛むおもちゃ、食べ物を詰めておくおもちゃ、それに歯磨きペーストはおもちゃに少し塗って与えると犬は喜びます。クレートで移動する犬の友に活用ください。

(2) クレート内の温度が高くならないよう、冷やすためのグッズです。ペット専用のクールマットやアンチ・ヒート・Tシャツなど、暑さに弱い犬専用の対策グッズはペットショップに豊富に出回っています。活用しましょう。